猫バス北海道漫遊 十一日目 小樽〜札幌〜小樽〜船上



北海道最終日 小樽オスパの朝。

昨日の別れが尾を引き なんか寂しい。

精神的に疲れたこともあって さすがに旅疲れしてきたか・・・

帰りを一日伸ばしたおかげで ぴーまんず※1にも会えるし 英気を養っておこう。

帰りの宴会を期待して どこかで休むことにしよう。

※火曜ミーティングで知り合った ご機嫌のライダー達 こ〜じさん じゅんちん まこちんの三人さん。
もう一人 一昨年新得で会ったしょっち〜さん(今年は不参加)がいる。


まずは札幌まで足を延ばして散歩としゃれこむ。

大通り公園 時計台 道庁と歩いてみるが 朝から日差しが強く気温も高め。

体力の消耗が激しく疲れてしまう。

座るところが欲しいところだが 駐禁が怖いので バイクを置いておくことができない。



大通り公園で名物のとうきびを買いにきてみると フリーマーッケットに出くわした。

この町の人々は 短い夏を実に上手く楽しんでいる。
大通り公園は昼はフリーマーッケトやお祭りなど 住民参加型のイベントを行い 夜は夜で野外のビアガーデンなど 企業主導型のイベントで 夏を目一杯楽しんでいる。



札幌にも神社がある。

関西人としては 鳥居をみるとなぜが落ち着く。

子供の頃から見慣れた風景だからだ。

少し山を走りたくなった。札幌から定山渓に向かい そこから朝里川温泉を通って小樽へ出る道を走る。
荷物はフェリー港のコインロッカーに預けてあるので バイクは空荷。

身軽になってとても走り易い。

こんなにこのバイクは走りやすかったのかと 勘違いするくらい軽快だ。

まるで自分の腕が上がったように感じる。

毎日 人間一人分くらいの荷物を抱えて走っていたので 今の乗り味は まるで羽が生えたかのようだ。

裏道を軽快に小樽に向かう。

小樽港の前には 市の肝いりで出来たショッピングセンターがある。

ここで遅い朝食にする。(11時)

大型スーパーが撤退して こんどはポスフールというスーパーが入ったのだが 前からあった大型回転すし屋と フードコーナーの鮨屋は 地元客100%の人気店だ。

最高値のものでも 大型ボタンエビや中トロで 500円くらいと格安だが ネタは余市の有名な食堂より 新鮮で美味しかった。

あいにく 腹が減っていないので 4皿ほどしか食べなかったが 「キンキ」「八角」「生サンマ」 「生にしん」と普段食べないものばかり注文した。

うちのばあちゃんは 「初物を食べると三年長生きする」とよく言ったが この計算だと
しめて12年寿命が伸びたことになる。

バイクに乗れる年数が12年延びた。
めでたい事だ。

小樽港

実は昨日ぴーまんずのこ〜じさんから 連絡があり 三人のうちこ〜じさんを除いた まこちんとじゅんちんが 急用が出来て 急遽バイクを置いて 飛行機で大阪へ帰ったらしい。

バイクはこ〜じさんが引き受けて フェリーで無人航送するという。

港に来てみると たしかに黄色のトライアンフとブルーのVFRが置いてあった。

エンジンに手を置いてみると まだ少し暖かい。
二人とも10時くらいに ここに来たのだろうか?

腹もくちくなり 眠くなったのだが 寝るところがない。
そこで大型銭湯に行くことになった。

小樽水族館に向かう道の途中には 湯ノ花という地元に大人気の大型銭湯がある。

ここで風呂に入り 大広間で昼寝することに決めた。
一時間ほど 昼寝タヌキをきめこんでいると 大型テレビから甲子園中継の放送が始まった。

決勝のカードは東京代表 早稲田実業 対するは地元北海道の 駒大付属苫小牧高校

すごい熱戦で地元北海道代表への声援が飛び交う。
気がつくと大広間は満員で 全員がひとつになって 応援していた。

余所者の私はといえば どちらが勝っても嬉しくも悲しくもないはずなのだが いつのまにか北海道の応援をしていた。


大型銭湯で随分寝て 気がつけば4時ごろ。
中途半端に食べたので やや腹が減る。

イベント飲食店「小樽運河食堂」は 平たく言えば 食堂の屋台村みたいなものだ。

飲食店とみやげ物屋が半々くらいで 毎年来るたびにテナントが変わっている。

せっかく北海道に来たのだから はやりのスープカレーを食べてみよう。

愛想のないアルバイトの若いおねえちゃんが 注文を取りに来た。

濃度の薄いカレー味のスープ。
焼き野菜とエビと帆立などのシーフードが
そのまま浮いている。

普通のカレー料理だと思うと 勝手が違う。

私のような 新しいもの好きには 好奇心だけで ご飯が三杯はいけるが 本格カレーが好きな人には いささか物足りないかもしれない。

カレーシチューと カレースープは別ものの料理であって シチューはメインになれる料理だが スープはメインではなく あくまでもサブの位置づけなのだと思う。

いくら「具」を大きくしても それは変わらない。

明るいうちに 小樽の一番の観光地 昔 「北のウォール街」と呼ばれたところにきてみた。

ここは戦後寂れていたが ここにガラス細工の工房「北一硝子」ができてから めざましく発展した。

石造りの洋館や倉庫は手直しされ なかには土産物屋 すし屋 洋菓子店 そしてやっぱり硝子細工やインテリア用品の店が立ち並び ヨーロッパの街並みを似せたような建物が立ち並ぶ。

エセではないけれど 本物(外国)ではない微妙な雰囲気をもっている。

建物は立派だし 中も外も偽物ではないちゃんとしたレンガ造りの建物なのだが どこか違うと思ったら 道路が合わないのだ。

ヨーロッパの古い町は 石だたみで出来ていると聞いたことがある。

でもまあ ここは日本なんだし このくらいが ちょうどいいのかも。
昔 初めて北海道に来た時は 北一硝子の建物も 一軒しかなく寂しいものだった。

ただとても活気があり この町で一人 気をはいていたことを思い出す。

大きな美しい色の硝子玉(うき球)を この時買って帰ったのを思い出した。

あれ どこへやってしまったのだろうか・・・・?

小樽の町は 古いものをいっぱい持っており それとは反対の新しいものも上手く取り入れて ここまで発展した、比較的世渡りの上手い都市なのである。
暗くなってから フェリー港に帰ってきた。

あと一仕事。

今回のツーリングの総仕上げ、前回GWの九州のリベンジをはたして サプライズを成功させなければならない。

そのためには演技力も必要なのだ。

今日小樽から帰られる occhan raiderさんに電話を入れる。
「もしもしブロスです お疲れさまでした」
「いまどちらですか?」

「え 小樽のフェリーターミナル?」

そうですか 切符を買われましたか」
「それなら1Fですね?」「ロビーの前ですか?」

怪しまれないように それとなく関係ない話を交えながら 居場所の特定を急ぐ。

「こんにちは」
いきなりの登場に 驚いて 信じられない顔をされるのを見て 私は満足した。

「なんでここにいるんですか?」

簡単な説明をして 安心してもらった。

今日こそは私が主役。
次はこーじさんの番だ。
「もしもし お疲れさんです」
「今どちらですか?」
「ターミナルビルの2Fのレストランです」

「そうですか 私も行きたいなぁ」
「あっ いまocchanさんが レストランに見えられました」

「へー そうですか それじゃあ 私もそちらに行きましょう」
「ブロスさん また そんな冗談を言って・・・・」

「まいどです〜!☆」
「??!■○▼◇☆?!¥!〜〜」

「なんで なんで ここにいはるんですか〜〜?」

「☆〜♪」



ああ 面白かった♪

画像は捕獲した私と 捕獲されたこ〜じさん こ〜じさんの連れの「せいうち」さん そしてもう一人 「あっちゃん先生」

どのひとも 大阪らしい 大阪じゃないとありえない人格の とっても楽しい優しい面白い面々です。
ひとくちでいえば とっても濃ゆい人達なのだ。

帰りの船はたのし〜ぞー♪〜



こ〜じさんたちは 昼間見た黄色とブルーのバイクを フェリーに運び入れる為 我々より先に 船に乗り込んだ。

なにかお手伝いをしたかったのだが 私は何も出来なくて すまないとおもった。

帰りの船も満員のようだ。

お祭り騒ぎのようでとても楽しい。


さて 船に乗り込んで みんなで乾杯。
皆さんお疲れ!

いろいろあったけど 帰りは楽しい人達と乗り合わせ 素晴らしいエピローグになりそうだ。

楽しい出会いに乾杯。

楽しいお友達を紹介してくれたこ〜じさんに感謝。

今日の生ビールは 格別にうまい。

夜遅くまで話しこみ 楽しくて就寝時間をオーバーしてしまった。

昼間スーパー銭湯で休んだのは この時のエネルギーを養う為だった。

大正解!!(寝ろよ)

戻る